秋の過ごしやすい季節になったので、京都嵯峨野を散策。
今回は大河内山荘(おおこうちさんそう)へ。
ここは嵐山嵯峨野の名所の中で、穴場的な存在。
ちょっと人気に欠けるのは、特に由緒あるお寺というわけでもないし、入場料が1,000円とやや高いからだろう。
でも、入ってみるとなかなか素敵。
場内は回遊式庭園になっている。
この庭園は広いのに見通しが悪く、歩道は狭く折れ曲がり、アップダウンが結構ある。これがポイント。
先が見えない狭い道を昇ってしんどいな、と思っていると突然視界が広がり、美しい景色が見えてきて驚いてしまう。こんなふうに驚かせるのを意図した設計が心憎い。
その景色とは、京都市街が一望できたり、嵐山や保津峡が見られたり、苔が美しい庭園があったり。
次に何があるんだろうと、ワクワクしながら進む楽しみがある。テーマパークのアトラクションのような感じ。
この驚きは写真では表せないのが残念。
時代劇俳優・大河内傳次郎が生涯をかけてコツコツと作った山荘、というか庭園。
この方のことはかなり年配の方でないと知らないだろう(自分も知らない)から大河内山荘もそんなに人気がないのだろうけど、知らなくてもとても楽しめる。
だから穴場。穴場だからそれなりに空いていて、ゆっくり巡れる。
そして、庭園をぐるっと一周回遊した後にもお楽しみがある。
コースの終わりに休憩所がある。ここで竹林を見ながら抹茶と茶菓子を頂いて、しばし寛げる。
このお代を含めて入場料1,000円なので、実はあまり高くない。
さて、抹茶を頂いた後、大河内山荘を出ると、そこにはお馴染みの嵯峨野の美しい竹林。この写真のように夕方の斜の光が漏れる竹林はいっそう素敵だ。
竹林を抜けて嵐山を散策。
嵐山を背景に夕日に照らされたススキが秋らしく、日が暮れた大堰川を往く舟にも情緒がある。
初秋らしい、すっとした空気が何より気持ち良かった。
Camera: Canon PowerShot G15